雪の日の散歩|サラが風邪を引かないようにユニクロのダウンジャケットを作り変えた

雪の日の散歩|サラが風邪を引かないようにユニクロのダウンジャケットを作り変えた 散歩とおでかけ

ある雪の日、階段の前でサラを抱きかかえた瞬間、手のひらに小さな震えが伝わってきました。最初は自分の手が冷たいせいかと思ったのですが、サラの体そのものが寒さで小刻みに震えている。気づいた瞬間、心臓がぎゅっとなったのを覚えています。冬用の厚手の服は着せていたつもりでした。

厚手の服を着せていても、足りていなかった

雪の日でも、サラは決まった時間に玄関へ行って散歩を催促する子でした。出るときは普段着から一段階厚手のものへ切り替えます。母が春夏秋冬で生地を分けて仕立ててくれた50着超の洋服の中から、冬用の特に厚い一枚を選んでいました。

それでも足りていませんでした。理由は体型です。胴長短足のサラはお腹のラインが地面にとても近く、雪に覆われた道や雪解けの冷たい水たまりを歩くたび、お腹側だけが集中して冷気に触れることになります。背中側とお腹側で、受けている寒さがまるで違ったのです。

コーギーはダブルコート種で寒さに強い面を持つと言われますが、お腹側は背中側より毛量が少なめの傾向があります。寒さに強い側面と、地面からの冷えを受けやすい体型。その両方を持っている犬種なのだと、あの震えで気づかされました。

(雨の日の泥はねについては雨の日の散歩|足元とお腹が真っ黒になる、胴長短足コーギーのリアルに書いています。同じ「お腹が地面に近い」問題ですが、雪の日は汚れではなく冷えが主題になります。)

⚠️ 注意

犬の寒さの感じ方や体調管理は、個体差・年齢・被毛の状態によって大きく変わります。散歩中に震え・元気消失・歩行をいやがる様子などの変化が見られた場合は、自己判断で続けず、早めにかかりつけの獣医師にご相談ください。強い吹雪や路面の凍結が気になる日は、無理に出ない判断も必要です。

その日のうちにユニクロへ行った

散歩から帰ってサラを温めたあと、そのまま店へ向かいました。犬用の防寒着を一から探す時間は、その日のうちには取れません。選んだのはレディース向けのダウンジャケット、XLサイズで、軽くてコンパクトなタイプでした。

ユニクロで購入したダウンジャケット(加工前・XLサイズ)
購入したダウンジャケット(加工前・XLサイズ)

当然ながら人間用なので、そのままではサラの体型に合いません。普段の洋服選びでも、胴回りに合わせると丈や袖が余り、丈や袖に合わせると胴回りが小さくなる、という壁に何度もぶつかってきました。そのまま着せるという選択肢は最初からなく、店から家へ戻る道すがら、私はもう母に電話をかけていました。

母がやった加工は、3つだった

母は実寸をすでに把握してくれていたので、新しく型紙を起こす負担は少なかったようです。実際にやった加工は、次の3つでした。

加工 なぜ必要だったか
袖を落とす 人間の腕の長さは犬の前足とまったく合わないため
丈を短くする サラの体型に合わせるため(胴長短足に人間用の丈は長すぎる)
チャックの加工 丈を短くするとファスナーが余るので、その処理が必要になる

盲点だったのが3つ目です。丈を詰めれば当然ファスナーも短くなるので、そこを作り直さないと着せられません。「短くするだけ」では終わらないのだと、あとから聞いて知りました。

完成までは約1か月かかっています。母から後で聞いたところ、いちばん困ったのは中の綿が舞い上がって、部屋の掃除がとても大変だったことだそうです。内側を裁断する工程で細かい綿が部屋中に広がってしまい、加工が終わったあとも掃除に時間がかかったと、笑いながら話してくれました。私はその大変さを直接見ていなかったぶん、後から聞かされたほうがかえって胸に響きました。

母がサラの体型に合わせて犬用に作り変えてくれた、ダウンジャケット
犬用に作り変えてもらったダウンジャケット

結果、8シーズン着た

完成した一着は、胴回りにも丈にもぴったり沿っていて、お腹側までしっかり覆われている設計でした。着せて出た雪の日、サラはふだんに近い表情で歩いてくれます。地面からの冷気が直接お腹に伝わる時間が、短くなったのだと思います。しばらくは散歩中にもう一度体を触って、震えがないか確認するのが習慣になっていました。

この一着は8シーズン使いました。シニア期に入ってからも着ています。洗濯は特別なことをせず、普通に洗濯機です。1か月かけて作ってもらったものが8年もつなら、じゅうぶん元は取れたと思います。

雪の中を歩くサラの写真を撮って、母にも送りました。手元から離れていった一着が、サラの暮らしの中で役目を果たしている様子を、形にして届けられたのは嬉しい時間でした。

📋 雪の日の防寒着を選ぶ・作るときに見たこと

  • お腹側まで覆われているか(見た目の厚みより、まずここ)
  • ☐ 胴回り・首回りに無理な締め付けがないか
  • ☐ 着脱に時間がかからないか
  • ☐ 人間用を加工するなら、袖・丈・ファスナーの3点を想定しておく
  • ☐ 洗えるか(我が家は洗濯機で回していました)
  • ☐ 長時間着せた日は、脱がせたあとに皮膚の赤みやムレを確認する

ひとつ補足しておくと、これは我が家のやり方であって、おすすめの手順ではありません。人間用の衣類の加工には正確な採寸と技術が要りますし、実際に母も綿の掃除で苦労しています。いまは犬用の防寒着も充実しているので、まず犬用の中から体型に合うものを探すほうが、時間も労力も抑えられるはずです。家族に手作りが得意な方がいて、本人が前向きに引き受けてくれる場合だけ、加工という選択肢が出てくる、というくらいに思っています。

1か月かけて作られた一着が、8年サラを守りました。装備そのものより、その裏で動いていた家族の手間のほうを、私はよく覚えています。

お読みいただくにあたって——本記事は我が家のサラ1頭の記録です。防寒対策や体調管理、皮膚トラブルに関する個別の判断は、かかりつけの獣医師にご相談ください。病院を探す際は公益社団法人日本獣医師会のサイトもあります。雪や気温の最新情報は気象庁のウェブサイトで確認できます。2026年7月時点の記録です。

同じ土手の階段で「絶対抱っこ」を11年続けた話は、階段は絶対抱っこ|主人の過保護が守った、サラの腰の11年にあります。

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