コーギーを迎えたいけれど、いまの住まいで飼えるか分からない——そこで止まっている方に向けて書きます。我が家は結婚直後にペット不可の分譲マンションを買ってしまい、そこからサラを迎えられる家に移るまでに5年以上かかりました。不動産の専門家ではありません。実際に住み替えた側が、何を捨てて何を取ったかの記録です。
✅ この記事でわかること
- 分譲マンションのペット可否は後から変えられない、という前提
- 我が家が住み替えで捨てたもの・取ったもの(1件目と2件目の比較)
- 散歩環境を内見時に確認するチェックリスト
まず前提:ペット可否は管理規約で決まっている
分譲マンションで犬を飼えるかどうかは管理規約で決まっています。後から変えるには管理組合の総会で住民の合意が要り、現実的にはかなり難しい。私も規約変更を交渉するという発想は最初から持ちませんでした。「飼いたくなったら相談すればいい」は通用しません(賃貸でも同じで、無断飼育は契約違反です)。
そしてもう一点。「ペット可」の一言で安心しないことです。頭数制限・体重制限・共用部での抱っこ義務など、細かいルールは物件ごとに違います。細則まで読んでおくと、入居後のトラブルを避けやすくなります。
住み替えで、何を捨てて何を取ったか
1件目は都内の分譲マンションでした。職場までのアクセスがよく、大通りから一本外れていて夜は静か。子供の頃からコーギーが好きでしたが、立地と価格と通勤を並べたとき、ペット不可を呑むのが一番現実的でした。
公園で見た光景が、判断を変えた
そのマンションの近くに、犬連れの方が集まる公園がありました。ある夕方、コーギーの親子連れが芝生を走っているのを見かけて、ベンチに座ってしばらく眺めていました。「ここで飼えたらよかったのに」という言葉が、声には出ないまま頭に浮かびます。便利な住まいで満足しているはずなのに、心がそちらに動いてしまう。その違和感を見て見ぬふりせず、主人に話す材料にできたのが第一歩でした。
住み替えを決めた夜、夕食後のダイニングで「そろそろ動くしかないよね」と切り出すと、主人は少し間を置いて「いまのローンの残りと新しい物件、並べてみようか」と言いました。感情より先に数字の話をするのが主人らしいやり方です。話し合い自体は短く終わりました。「コーギーと暮らせる家」という一点で、二人の答えが同じだったからです。
2件目の絶対条件は、散歩環境ひとつだけにした
条件をシンプルに絞りました。コーギーが安心して散歩できる周辺環境であること。通勤利便性も間取りも、すべて二の次でいいと割り切ったのです。
| 項目 | 1件目(ペット不可) | 2件目(サラと暮らした家) |
|---|---|---|
| 最寄駅 | 駅近・徒歩圏 | 徒歩30分・バス+電車併用 |
| 散歩環境 | 近隣に犬連れの集まる公園あり(でも飼えない) | 散歩しやすい公園・歩道が徒歩圏 |
| 間取り | 夫婦2人想定の広さ | 100平米(共同購入でギリギリ) |
| ペット可否 | 不可(管理規約) | 可(規約で明文化) |
| 優先したもの | 通勤利便性・静けさ | 散歩環境ただ一点 |
下見の帰りに、実際に駅まで歩いてみました。30分は、頭で分かっているのと体で感じるのとでは違います。商店街を抜けて、住宅街に入って、坂を下って、やっと駅。「遠いな」と正直思いました。それでも道沿いの歩道の広さと、少し先に見えた公園の緑が頭から離れず、家に帰って地図を広げ、公園からの散歩ルートを三本書き出したところで「ここにする」と決まりました。
間取りを100平米にしたのは、狭い空間で急なターンを繰り返すのは腰への負担になる、とブリーダーさんから聞いていたからです。予算的にはギリギリで、主人は当初もう少し抑えた物件も比較しようと言いましたが、「部屋の広さだけは後から変えられない」と押し切りました。間取り図を二人で眺めて、主人がえんぴつで小さく「S」と書き込んだのが、サラの定位置の印です。仕事部屋の脇の、日当たりのいい角でした。
なお住み替えは売却と購入が同時進行になります。ずれると仮住まいが必要になり費用が二重にかかるので、双方のスケジュールは早めに整理しておいてください。
散歩環境は、地図ではなく足で確かめる
内見と同じくらいの時間を、周辺を歩くことに使いました。物件から半径徒歩15分圏内を、朝・夕方・休日の3パターンで実際に歩いています。
朝7時に歩いたときは、近くの公園にすでに4組の犬連れがいました。「ここに毎朝来るんだ」と思ったとき、自然に胸が温かくなりました。夕方は帰宅する人が増えて歩道が少し混み、休日は親子連れが増えて雰囲気がまるで変わります。3回歩いて、やっとこの場所の本当の顔が見えた気がしました。
✅ 内見のときに確認した散歩環境チェックリスト
- ☐ 徒歩15分圏内に、犬を歩かせられる公園があるか
- ☐ 歩道の幅が、犬と並んで歩ける広さか(最低でも人2人分)
- ☐ 交差点・横断歩道が多すぎないか(待ち時間のストレス)
- ☐ 段差や急な坂が連続していないか
- ☐ 朝7〜8時に実際に歩いて、他の犬連れに会えるか
- ☐ 雨の日でも歩ける屋根付き通路や広い歩道があるか
- ☐ 休日と平日で、歩道の混み具合が大きく変わらないか
地図やネット情報では、坂道の傾斜や信号の待ちにくさまでは分かりませんでした。
✅ まとめポイント
- 分譲マンションのペット可否は管理規約で決まり、後からの変更は現実的に難しい
- 「ペット可」でも頭数・体重・共用部のルールは物件ごとに違う。細則まで読む
- 我が家は5年住んだペット不可マンションを売却し、住み替えた
- 2件目の絶対条件は「散歩できる環境」ただ一点に絞った(結果は最寄駅徒歩30分)
- 間取りは100平米。「広さだけは後から変えられない」を理由に押し切った
- 散歩環境は地図を信用せず、朝・夕方・休日の3パターンで歩いて確かめた
ただ、広さが絶対条件かというと、そうではないと思っています。我が家が100平米に振り切ったのは、室内で遊ぶ時間と家具配置の自由度がほしかったからです。間取りが限られていても、滑りにくい床材・家具の角の保護・専用スペースの確保・毎日の散歩時間、この4つで安全な暮らしは作れます。広さはあれば心強いだけで、工夫で補える部分はかなり大きい。
住む場所を決める段階から、もう犬との暮らしは始まっています。サラと11年歩いてみて、「駅が近ければよかった」と思った日より「この道を歩けてよかった」と思った日のほうが、ずっと多かったです。
※ペット可物件の条件は管理規約により異なります。最新情報は各物件の不動産会社・管理組合にご確認ください。マンション標準管理規約等の資料は国土交通省が公開しています。2026年7月時点の記録です。
▶ 住まいが決まってから実際に何を準備したかは 子犬を迎える前にやった3つの準備|ブリーダー選び・室内安全対策・かかりつけ動物病院 に書いています。

コメント